中国メーカーの、室内機と室外機がつながったままの移動式エアコンが欧州でかなり売れているらしい。

見た目は大きめの床置きエアコンで、室外機だけを窓の外に出す。室内機と室外機のあいだは最初から配管でつながっているので、壁に穴を開けたり、業者に冷媒管を施工してもらったりしなくていい。箱から出して窓際まで運び、室外機を外側に置けば使える、というのが売りだそうだ。

日本だと、窓用エアコンや排熱ダクト付きのスポットクーラーを思い出す。けれどこれは熱い室外機をちゃんと屋外へ追い出せるので、室外機まで室内に置くタイプよりは理屈としてだいぶましなのかなと思った。室内機が重くて大きい代わりに、外に出す側は比較的軽いらしい。

欧州では外壁に室外機を付けにくい建物が多いとか、そもそも工事業者が足りず、暑くなってから頼んでも何週間も待つとかいう事情があるらしい。数日続く猛暑をとにかくしのぎたい人にとっては、効率や見た目より「今日買って今日冷やせる」が強いのだろう。

ただ、窓をどう塞ぐのかは気になる。写真を見る限り、窓をかなり開けたまま使っている例も多い。専用の布やパネルで隙間を埋めるのだろうけど、防犯、虫、気密、排水、配管の耐久性など、普通の分離型より面倒な点はいくらでもありそう。

それでも、壁に穴を開けられない・室外機を恒久設置できない、という条件なら選択肢になる。日本で一般家庭向けに大ヒットするとは思わないけど、賃貸や仮設の現場、工事待ちの応急用途にはこういう商品があってもいいのかもしれない。