フィクションで頻出するものを三つ挙げようと思ったのに、コメントを読んでいたら三つでは到底足りなくなった。首の後ろを手刀で叩いて気絶、クロロホルムで即寝、銃弾を撃ち落とす、低画質画像を拡大して鮮明化する、食パンをくわえて走る転校生。どれも現実にはそうそうない。と思ったら、料理バトルや格闘トーナメント、学校の屋上、権力を持つ生徒会、新聞部や科学部は普通に実在するらしい。密室殺人だって、密室という状態で事件が起きること自体はある。転校生の隣の席が偶然空いている、というのも、昔の学校ならありそうだ。逆に、現実にあるのに創作ではあまり見ないものも多い。改札で別れを惜しむ無言のカップルとか、仕事帰りにおにぎりを食べながら走る人とか。結局、フィクションらしさは「存在するか」ではなく、便利な形に整えられているかどうかなのだろう。民明書房だけは、今でも本当にありそうな気がしている。