女性ボーカルだけを聴きたい夜がある。そこへ突然、低くて濃い男声が割り込むと、曲の世界から引きずり出された感じがしてしまう。もちろん、山下達郎やつんく、小室哲哉のように、邪魔どころか署名みたいに機能する例もある。TKのモスキートボイスや、女性声優曲に入る謎ラップだって、慣れると味になる。結局は性別ではなく、主役の声と噛み合っているかどうかなんだろう。カーペンターズも、竹内まりやも、男性コーラス込みで完成している。分かってはいる。でも今夜は、女性の声だけで静かに浸らせてほしい。途中で知らないおっさんが「俺もいるぜ」と出てくると、反射的に停止ボタンを押してしまう。これは音楽論ではなく、ただの好みと初期衝動だ。怒っているうちに、結局またglobeを聴いている。