ソシャゲの話をするとすぐ「具体的にどのゲームだよ」と言われるんだけど、別に特定のタイトルを叩きたいわけではない。むしろ、最近よくあるガチャとランキングと高難度コンテンツが組み合わさったゲーム全般の話。
対人がメインなら、課金で強いキャラや装備を買った人が有利になるのはまあ分かる。商売としてそういう設計なんだろうし、勝ちたい人が金と時間を突っ込むのも自由。ただ、対人がメインでもないのに、エンドコンテンツでもないところへ廃課金勢向けのボスを置いて、最新キャラや大量の周回を要求してくるゲームがある。そこで無課金や微課金は、能力やプレイヤーの工夫とは関係なく「お前はここまで」と線を引かれる。
しかも、廃課金だけで俺TUEEEEできるゲームというより、実際には金も時間もある人間が上位に集まっていることが多い。課金すれば全部解決するわけでもなく、最新キャラを引いて、育成素材を集めて、何時間も走って、ようやくランキングの土俵に立てる。無課金は無課金で、配布石やスタミナやガチャのタイミングを管理するゲームになる。無料石管理シミュレーターだ。
もちろん、上位報酬を目指さず、自分の好きなキャラを育てたり、無課金縛りでどこまで行けるか試したりする遊び方もある。それは普通に楽しそうだし、他人と比べなければいいというのも分かる。NPC相手のコンテンツなら、基本的には俺TUEEEEして気持ちよくなるためのものだろう。ランキングを見なければ競争も存在しないゲームだって多い。
でも、ランキングや限定報酬やギルド戦を置いておいて、「気にしなければいい」は少し違う気がする。気にしないつもりで始めても、イベントのたびに順位が表示され、SNSでは誰が何連で限定キャラを引いたとか、何分でクリアしたとかが流れてくる。自分から勝手に比較しているだけと言われればそうなのだが、比較させる仕組みが最初から組み込まれている。
ゲームをしたいのか、ゲームをするための時間を確保したいのか、ゲーム内で負け続けることに慣れたいのか、分からなくなることがある。「どうせ勝てないから、ほどほどでいい」と学習してしまうのが趣味の中にまで侵食してくるのは嫌だ。現実社会が金と時間の差で決まるから、ゲームにも同じリアリティを持ち込みますと言われても、休日くらいは別のルールで遊びたい。
買い切りのRPGや、上位報酬のないゲームや、他人と競わなくていいゲームをやればいいというのもその通り。実際、そういうゲームのほうが自分には合っている。だから「ソシャゲをやるな」と言われたら、たぶんその通りなんだと思う。ただ、好きなキャラやストーリー目当てで始めた人に、途中から露骨な課金圧やランキング競争を押しつけてくる構造は、やっぱりゲームとして不快だ。
結局、能力がなくても金を払えば強くなれることを求める人と、金を払わず工夫や時間でどこまで行けるか試したい人と、キャラを眺めてストーリーだけ読みたい人が、同じゲームの中に詰め込まれている。その全員から金を取るための仕組みだから、遊び方が噛み合わない。
自分も結局、無料石を貯めて、好きなキャラが来たら回して、イベントは報酬を取り切れないあたりでやめる。そういう距離感ならまだいい。でも、負けることに慣れさせられるゲームを「趣味なんだから気にするな」で済ませるのは、やっぱり違うと思う。