最新鋭のiPhoneを買った。たぶん今買える中では一番いいやつ。ストレージも盛ったし、画面も大きいし、カメラもすごい。値段を見たときは一瞬ひるんだけど、どうせ毎日使うものだし、一番使うものにお金をかけるのは合理的だろう、と自分に言い聞かせた。

で、買ってから何をしているかというと、いちばん起動しているのは天気アプリだった。

朝起きて天気を見る。出かける前に見る。昼休みに見る。雨が降りそうになると雨雲の動きを見る。「あと15分で雨が降り始めます」とか出てくると、傘を持っていくか、もう少し待つかを考えられて地味に便利だ。GPSの精度がよくなったからなのか、現在地の天気も以前よりそれらしく感じる。

最新鋭の機能を使いこなしている感はまったくない。ゲームもしないし、動画編集もしない。カメラだって、たまに飯を撮るか、猫を撮るくらい。高性能なカメラで撮った写真をSNSに投稿するでもなく、撮った本人があとで見返すだけだ。

結局、やっていることは昔のスマホと大して変わらない。はてブを見て、天気を見て、たまに検索する。PCを買ってもブラウザとちょっとしたExcelしか使わないのと同じで、スペックを持て余している。

それでも、使っているとたまに「おお」と思う瞬間はある。写真がきれいだったり、操作が一瞬で終わったり、バッテリーを気にせず一日使えたりする。そういう、普段は意識しないけど確かにちょっと便利、というところが楽しい。最新のものを買う喜びというのは、たぶんそういう細かい驚きを買っているんだと思う。

ただ、天気予報については地域差があるらしい。標準アプリがよく当たるという人もいれば、ウェザーニュースやYahoo!天気のほうがいいという人もいる。気象庁のデータを使っていても、予報そのものが同じとは限らないし、雨雲レーダーもこれから発生する雨までは読めない。結局、複数のアプリを見て、外れるときは外れるものとして判断するしかない。

そう考えると、最新鋭のiPhoneを買った理由は「最新鋭だから」ではなく、毎日使う道具を少し快適にしたかったからなのかもしれない。数年使うつもりだし、壊れず、電池が持ち、必要なときに天気を教えてくれれば、とりあえず元は取れる気がしている。

まあ、最新のiPhoneで最も高性能なことをしている時間は、たぶん今日もはてブを見ている時間なんだけど。