職場とか、日常的に関わる男の人は、うっすら漠然と私のことが好きなんだろうと思って生きている。

もちろん「付き合いたい」とか「告白したい」とか、そういう強い恋愛感情を持たれていると思っているわけではない。人として感じがいい、話していて楽しい、ちょっと好み、くらいの好意。そういうものを、男性から向けられている前提で人と接している。

親切にされたり、よく話しかけられたり、目が合ったりすると、まあ私のこと嫌いではないんだろうな、くらいに思う。彼女がいる人でも、既婚者でも、私に対して多少の好意があることと両立すると思っている。別にその人とどうこうなりたいわけではないし、相手にも何かを求めない。相手の好意を勝手に想像して、ちょっと気分よく仕事をしているだけだ。

自分でも、かなり自意識過剰だと思う。実際には、仕事だから親切にしてくれているだけかもしれないし、単に話しやすい同僚と思われているだけかもしれない。恋愛対象として見られているわけではないことも分かっている。それでも、最初から「嫌われている」「仕方なく話しかけられている」と考えるより、好意的に受け取ったほうが精神衛生にはいい。

私自身、ある程度関わった人のことは男女問わずうっすら好きになる。信頼できるとか、話しやすいとか、そういう親愛に近い好意。だから、相手も同じようなものを私に持っているのではないかと思ってしまうのかもしれない。友達として好き、仕事仲間として好き、異性として少し気になる、付き合いたい、は全部別物なのに、私の中ではその境目があまりはっきりしていない。

ただ、妄想を現実だと思い込んで距離を詰めたり、相手に何かを要求したり、好意を前提に甘えたりするつもりはない。相手には相手の生活があるし、こちらから踏み込む理由にもならない。内心で「もしかしたら私のこと好きかも」と思うくらいなら、誰にも迷惑はかけないと思っている。

でも、これって普通なのか、恋愛体質なのか、単に自己肯定感が高いだけなのか、たまに分からなくなる。若い頃はもっと露骨に、優しくされたら「私のこと好きなのかな」と考えていた気がする。今もその名残がある。いつか自然になくなるものなのだろうか。

嫌われていると思いながら生きるよりは、好かれていると思いながら生きるほうが、たぶん楽だ。現実の行動だけ間違えなければ、心の中で何を想像していても自由だと思っている。