「初代ガンダム見ないとガンダムファンじゃないみたいな風潮」について。まあ、そういう圧は実際にある。ガンダムファンと言った瞬間に、テレビ版を全話見たか、劇場版は認めるか、オリジンで代用できるか、さらにゼータや逆シャアまで履修しているかを問われる。面接かよ、と思う。
自分は初代を見ているけれど、見ていない人をファン扱いしない気持ちはわからない。水星の魔女やSEED、Gガンダムから入って、その作品が好きになったなら、それは十分にファンだろう。作品ごとに見ているものも、刺さっている部分も違う。ガンダムという名前の下に、無数の入口がある。
ただ、シリーズ全体が好きだと話すなら、初代を一度見ておくと楽しいのも確かだ。後の作品が何を受け継ぎ、何を変えようとしているのかが見えやすいし、ゲームやネットミームの元ネタにも出会える。古い作画は気になるけれど、人物の成長や戦争の理不尽さは今見ても古びていない。
とはいえ、テレビ版全話を義務にする必要はないと思う。劇場版三部作からでもいいし、興味を持った話だけ拾ってもいい。最初から全部見ろ、と言われると、好きになる前に宿題になってしまう。
初代しか認めない人も、最新作だけを見る人も、結局は同じ作品について話している。そこで優劣を決めるより、「そこが好きなんだね」と言える方がよほど健全だ。ファンかどうかを他人に認定してもらう必要もない。
だから結論としては、見た方がいい。でも、見ないとファンではない、は言い過ぎ。面白いから勧めるのと、資格試験のように迫るのでは、まったく違う。自分のタイミングで見て、面白かったら次へ進めばいい。初代は共通言語かもしれないが、共通言語を知らない人と会話してはいけない理由にはならない。