はてなパークスを見ていて、どうにも気になることがあった。ユーザーのアイコンがみんな羊になっている。匿名性を高めるための、いわば共通の仮面なんだろうけど、しばらく眺めていると誰が誰なのか分からないというより、発言そのものから少し距離を置いて読んでいる感じになる。これはこれで面白い。ただ、以前のはてなハイクにあったような、アイコン込みで人となりを想像しながら読む感覚がなくなったのは、やっぱりちょっと寂しい。もちろん、アイコンから先入観を持ちたくないという意見も分かる。かわいい猫なら甘く見てしまうし、見慣れた人のアイコンなら、コメントを読む前から身構えたり安心したりする。全員を同じデフォルトアイコンにするほうが、内容だけに集中できるという考え方もあるだろう。匿名性を売りにするなら、そもそもIDを目立たせるな、という話もある。実際、羊の皮を被っていても、書き方や話題で分かる人は分かるし、ボットのような投稿が増えてくると、仮面の種類以前に場の空気が変わってしまう。せっかく何もないところから人間力で話せる場を作ろうとしているのに、昔のサービスの馴れ合いを持ち込むな、という苛立ちも理解できる。とはいえ、私は羊のアイコンを強制的に消したいわけではない。見たい人だけ、元のはてなのアイコンに戻して表示できれば十分だと思った。そこでChromeの拡張機能を作った。ページ内の羊アイコンを探して、対応する画像に差し替えるだけの小さなもの。自分用のつもりだったので、最初は公開する気もなかったけれど、同じように感じている人がいるかもしれないと思って書いてみた。作業自体は思ったより簡単で、コードを書き始めてから動くところまで数分だった。不便だと思ったら、自分で直せばいい。誰かに用意してもらうのを待つより、そのほうが気楽な場合もある。もちろん、羊のままがいい人はそのままでいいし、逆に全員を同じアイコンで表示したい人がいてもいい。Firefox向けのブックマークレットやユーザースクリプトにしてもよさそうだし、アプリがないなら、こういう小さなHackを各自で足していくのもありだと思う。羊を狼にするのか、ヤギにするのか、いっそ害虫みたいなアイコンにして攻撃性を下げるのかは各人の自由だ。私はとりあえず、元のアイコンに戻った画面を眺めている。羊の群れが消えたことで見やすくなった反面、仮面が剥がれたようで少し落ち着かない。結局、匿名の場にも匿名の場なりの雰囲気がある。便利さを足すだけのつもりだったのに、何を見せ、何を隠すのかまで考えることになった。