乾麺の蕎麦を買うとき、いつも裏面の原材料表示を見ている。自分用のメモとして、蕎麦粉の割合を並べておきたくなった。店頭では「田舎そば」「本格そば」みたいな名前に引っ張られるけれど、結局どのくらい蕎麦粉が入っているのかは商品ごとにかなり違う。原材料の先に小麦粉が来ているものは、個人的には蕎麦というより蕎麦風の麺として食べるもの、という扱いにしている。もちろん、それがまずいという意味ではない。蕎麦と言うだけで好きなので、ほとんど小麦粉でできているものでも、おいしいと思う銘柄はある。ただ、後でまた買おうとしたときに、何を買ったのか思い出せない。
最近、山形系の乾麺田舎そばを調べていて、好きだった「とびきりそば」も確認した。田舎そばらしい太さや食べ応えはあるのに、割合だけ見ると、思っていたほど蕎麦粉が多いわけではない。これを知って、「実質うどんなのでは」と一瞬思ったが、食べておいしいならそれでいい気もする。割合は大事だけれど、割合だけで味を決めることはできない。
十割そばもいくつか食べた。コープの十割は普通においしいし、サンサスの十割もかなりおいしかった。後者は少し冷麺っぽい印象があって、これが本当に十割なのかと思うくらい、つるっとしている。十割というと、店で出る田舎そばのような、ぼそぼそして切れやすい麺を想像してしまうが、乾麺は商品によって食感がずいぶん違うらしい。
ただ、十割は茹でるのも締めるのも難しい。少し油断すると切れるし、扱いが悪いと粉っぽくなる。蕎麦湯を楽しめるのはうれしいが、毎回きれいに仕上げられるわけではない。その点、二八くらいが一番安定している。喉越しもあるし、蕎麦らしい香りも残る。二八そばやへぎそばをよく食べるのは、たぶんこのバランスが好きだからだ。
結論としては、蕎麦粉が先に来ないものは買わない。十割にこだわりすぎず、まずは五割以上、できれば八割前後を目安にする。とはいえ、乾麺は十割より八割のほうが当たりやすい気もする。蕎麦粉の割合が高いほどおいしい、とは限らない。茹で時間、太さ、食感、つゆとの相性まで含めて、結局は食べてみないと分からない。次に店で迷ったら、表示を確認してから、気に入った銘柄を適当に籠へ入れる。今のところ、とびきりそばでいいな、となっている。