タイトルを見た瞬間、頭の中であの曲が鳴り始めた。昔は意味もよくわからないまま、友達とふざけて歌っていた気がする。隣で笑っていたかったのか、痛がっていたかったのか、今となってはどちらでもいい。歌詞の聞き間違いを競って、下の句を勝手に足して、誰かが急所ネタを入れるたびに大笑いした。そういうくだらない時間が、案外いちばん鮮明に残っている。男性が歌っても妙にしっくりくる曲だったし、十八番にしている人も多かった。最近の若い人には通じない、と言われると、流行が終わったことより、自分たちの時間が遠くなったことを思い知らされる。痛い、居たい、遺体。文字にすると不穏なのに、口に出すと妙に明るい。愛されたいのか、傷つけたいのか、同じ場所で笑いたいのか。たぶん全部だった。恋人の名前を刻む話や、別れても消せない印の話にも、少し似ている。あの頃は永遠なんて簡単に言えた。今は、明日も隣にいられるだけで十分だと思う。夏が終わる。あの日の友達とも、いつかまた一緒に痛がって笑えたらいい。